站椿の要領について、書いてみたいと思います。
昔からどのように站椿を練習していけばよいか?
ということが意拳では議論になっていました。
武術
雑誌でも、足腰の鍛錬もあると思う・・・と自信なさげに言うどこかの意拳の先生の記事もあったりしました。
八極拳で馬歩站椿などが紹介され、足腰を鍛練するために深く膝を折り、最低30分から1時間以上立たなければならないということが通念となり、意拳においてもその様に実践している人も独習者の中にはいると思います。
後に
書籍で大気拳も馬歩ほど低くはありませんが同じような考え方で練習しているのを知りました。
私も独習をしているときは、この二つの情報から、そのような姿勢を低くする練習をしていましたし、今から数年前に他道場の教え方に興味を持って道場見学をして回っていたときも、そのように指導されているところが大半でした。
八極拳や大氣拳、他の武術については門外漢なので分かりませんが、こと意拳の站椿において、姿勢を低くするのがよいかといえば、それは必ずしも正しくないと言えます。
中国のちゃんとした先生の書籍を読むと書いてあることなのですが、意拳の站椿というのはあくまで
リラックスすることがメインなのです。
私が意拳に
入門して初めて教わった時も、深く腰を落とす站椿というのは体がこわばるという理由で指導されなくて、わずかに膝を曲げるか曲げない程度でリラックスして、数十秒でもいいから、その感覚というのを大事に練習するようにと教えていただきました。
たまたま、同じようなことを数年前に武術雑誌でも紹介されていたのを見たのですが、中国では意拳以外でも站椿をやる人は、そんなに長く立つことはなく、長くやってもそんなに架式を低くすることなく数分くらいだということでした。
後から足腰の鍛練をするための站椿の
やり方というのも習いましたが、それはあくまでリラックスの要領がつかめてからの話です。
補助的な意味合いで教わりました。
そして、別にとことん低い姿勢が究極で、目指していくわけでもありません。
当時はそのような楽な練習で大丈夫なのか?と疑問を持ってやっていたのですが、今に至ってその練習が正しいことを確信しています。
高い架式で練習していくと、全体的なバランスがよくなるとともに、意識が巡りやすくなり、動きが伸びやかになり応敵がしやすくなる。また故障が少ないということが言えると思います。
低い姿勢で長い時間鍛錬すると確かに重心が安定して、つらいので鍛えている感がありますが、必ずしもそのような練習で体の安定が堅固になるわけではないようです。
長時間立つことについては、私はせいぜい1時間〜2時間くらいしか時間を割いて続けて立ったことはありませんでしたが、さらに半日くらい続けて立ったという先輩方もいらっしゃって、お話をお聞きしたところ「あんまり役に立たない!」と口をそろえておっしゃっていました。
私は、その話を聞いたのもありますし、時間を割くがもったいないような気がして、それ以来やたらと長く立つ練習というのはしていません。
ただ、先輩方の話によると長時間立つことがまるで無意味か?というとそうでもなく、経験として立ってみるのもよいということでした。
私もそれには同意いたします。
要領がよければ長時間立つことは、とても意味のあることかもしれませんしね。
体験として自分の時間が許す限り、いろんなことを試してやるのは非常にいいことだと思います。
人の体験から話すより自分の体験として話す方が、後々指導をする立場になったときリアルに話せるからです。
また、自分の中でもはっきり自覚ができ、迷わず練習に取り組むことができます。
やってみなければわからないこともあります。
あくまで意拳にのみ限らせてお話をさせていただいており、他の武術に関していうならば、それはそれぞれの意味があることなので、必ずここで書いたことが、当てはまらないと思います。
私の文章を鵜呑みにするのではなく、他流を学習の方は、それぞれの師匠について練習の意味を把握して学習を進めていただきたいと思います。